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ガイド:西園寺 克
痛風予防

男性は女性より酸化ストレスが大きいのです! 痛風予防にはこまめに水分補給を

家庭の医学」  ガイド:西園寺 克 2002年12月12日
痛風は男性の病気です。なぜ、男性は痛風になりやすいのでしょうか?
男性は酸化ストレスが高く、それを打ち消すために尿酸の血中濃度を高くしている…というのが原因です。
痛風の予防には水分の補給が重要です。

【尿酸が結晶化すると痛風発作が起きます】

なぜ、血中の尿酸の濃度が高いと痛風発作が起きるのでしょうか?
尿酸は血液(血漿)にあまり溶け込む事ができない物質です。
理論値では7mg/dLまでしか血漿(血清)に溶けません。血液は流れているので理論値を越えても直ぐには結晶化しませんが、8mg/dLを越えると血液の流れが悪い部分、例えば足指などで
尿酸(尿酸ナトリウム)の結晶化が起きる可能性があります。

尿酸が体内で結晶化すると、これを除去するために清掃細胞のマクロファージが活躍します。この時に炎症反応が起きて痛風発作が起こります。

【尿酸を含む抗酸化物質とは】

内来性の抗酸化物質うち、血液中の主なものは、アルブミン、ビリルビン、尿酸です。
アルブミンとビリルビンは、健康な場合は濃度範囲の性差・個体差が小さく、個人の変動幅も小さいので、抗酸化能の性差や個体差に関与しません。

尿酸は、核酸成分の一部・ATP(アデノシン三リン酸)のようなプリン体の代謝産物です。ヒトは抗酸化物質としてビタミンCを作る事ができません。これを補うために尿酸値を高く保つ機構が存在するというのが定説です。

【男性は酸化ストレスが高いのです】

酸化ストレスとは、生体内で生命活動に伴う活性酸素を作る機構の活動の総和を意味します。
活性酸素とは、酸素分子(O2)から発生するO2以外の酸素(O)を含む物質の総称です。生体内では、各細胞のミトコンドリアの呼吸(細胞内の呼吸)の反応の過程で生じます。例えば有酸素運動は酸化ストレスの増加になります。

男性は体重比で、筋肉量が女性の10%増しです。逆に女性は体重比で脂肪が10%増しです。
男性は女性の10%増しの筋肉に酸素を供給するために血液中で酸素を運ぶ赤血球の数が10%増しです。
血液中で酸素を運ぶ赤血球が多い事は運動時の酸化ストレスが上昇しやすいので、潜在的な酸化ストレスが高い事になります。

酸素の供給力が高いのは、潜在的な酸化ストレスが高い事になります。
すなわち、男性は女性よりも肺活量が大きく、心臓のポンプ機能が高く、いわゆる心肺機能が高いため潜在的な酸化ストレスが高い事になります。

酸素ストレスが大きいので、抗酸化能を増加させる必要があります。先に述べたようにアルブミンとビリルビンの濃度を上げる事はできませんが、尿酸濃度を上げる事は可能です。

男性の血液中(血漿中)の尿酸濃度は、女性より約2mg/dL高値で女性の1.5〜2倍あります。
男性の場合は潜在的に尿酸が上昇しやすく、そのために結晶化しやすく、痛風発作が起きやすい体質です。

【運動時には水分の補給を】

筋肉を使うと尿酸の元となるATP(アデノシン三リン酸)という物質が大量に筋肉中に出てきます。男性の場合は筋肉量が多いので、運動後のATP由来の尿酸の上昇は女性より大きくなります。しかし、運動中は筋肉に血液を送るために尿量が減少し、尿酸の排泄が落ちてしまいます。体温上昇を防ぐために発汗すると、汗中尿酸濃度は血中尿酸濃度より低い上に、脱水も加わって、血液が濃縮して、さらに血中尿酸濃度が上昇します。

そこで大切になってくるのは、水分補給です。
特に、健康診断で尿酸値が高めと言われた男性では、運動時及び運動後の水分補給は痛風発作予防のために重要です。水分の補給は一度にたくさんではなくて、こまめに回数を多く補給する事が大切です。

【ビールとコーヒーの砂糖はほどほどに】

運動後のビールが美味しく感じるのは確かですが、ビールはプリン体の含有量が酒類の中で一番高いので痛風発作の元になります。
アルコールとホップで利尿がつくために、ビールを1L飲むと水を1.5L失う計算となります。かえって脱水を促進して、血中の尿酸濃度が上がる事になりますので、運動後のビールはほどほどにしましょう。

痛風の予防には、日常的にこまめに水分を補給する事が大切です。
お茶はプリン体をほとんど含みませんが、コーヒーは砂糖を入れると砂糖中の果糖がプリン体の代謝に影響を与えるので、砂糖を入れる場合はビールと同様にほどほどにしましょう。

関連リンク
痛風・高尿酸血症
      
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ガイド:西園寺 克
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ガイド:西園寺 克
専門は臨床検査医学。最小限の医学用語で医療情報を伝える事には、医学部、臨床検査技師学校、看護学校ではなく、東洋医学学校、管理栄養士学校の講師 経験が役立っています。ガイドになって5年。でも女性誌の取材には慣れていません。

この記事の内容は2002年12月12日現在のものです。 印刷用ページを開く [印刷用ページを開く]



 
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