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痛風は西洋では古くから知られた病気で、「ぜいたく病」「帝王病」などといわれていました。一方、明治以前の日本では痛風は存在しないとされた病気でした。痛風が増えたのは戦後、1960年代になってからです。現在では、人口あたりの患者数では欧米を上まわり、さらに痛風予備軍は40歳以上の男性10人に1人の割合といわれています。また、若年化も最近の特徴で、30歳代で発症する人が最も多くなっています。
痛風の痛みは多くの痛みの中でも最も激しいものだそうで、「そばを人が通るだけでも痛みが起こる」などと言われます。突然、関節が赤く腫れて痛みだすことから一般に「痛風発作」と呼ばれています。
痛風発作の原因は尿酸という物質です。尿酸は新陳代謝に伴ってできる老廃物で、どんな人のからだの中にも一定量あります。肝臓で合成された尿酸は、血液に溶けて全身を循環し2/3は腎臓から尿として、1/3は便として排泄されます。ふつうは、合成と排泄のバランスがとれているため体内の尿酸の量は一定ですが、何らかの原因でバランスがくずれると血液中の尿酸が増えて尿酸値が高くなります。これが高尿酸血症です。
血液中の尿酸の濃度が高くなって尿酸が溶けきれなくなると、結晶となって関節の中に沈着してきます。この結晶が尿酸濃度の急激な変動などではがれおち、それに白血球が反応し攻撃すると痛風発作がひきおこされます。
はじめて痛風発作がおきたとき、どうして尿酸をへらす薬をのんではいけないのでしょう。
発作の最中に尿酸をへらす薬をのむと、急激に血液中の尿酸の濃度が減少し、それにともない関節内の尿酸濃度も急激に減少します。発作中は結晶が非常に不安定になっているため、尿酸濃度が変動すると結晶がはがれやすくなってしまいます。
つまり痛風発作中に尿酸値を急に下げると、かえってはげしい発作を誘発し、症状を悪化させ長引かせる可能性があるのです。原則的に、発作のあいだは尿酸をへらす働きを持った薬を新たにのむことは望ましくありません。
逆に発作の前から尿酸をへらす薬をのんでいた場合、尿酸値の急な変動を避けるため、薬を飲み続けたほうがいいと考えられています。
発作が完全におさまってから尿酸をへらす薬をのみはじめますが、のみ始めは尿酸値の変動により痛風発作がおきやすくなります。ふつう尿酸値が安定または正常化するのには3〜6カ月かかりますから、薬を中断せず治療を続けて下さい。
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