| Q1. |
痛風とはどのような病気でしょうか? |
| A1. |
痛風という病気は、ある日突然足の親指のつけ根が痛みだし、あちこちの関節も痛み “風に当たるだけでも痛い” ことから痛風と名付けられました。また痛風は、人類の発生とともにあったと思われ “帝王の病” といわれ、かつて食生活が豊かでなかった頃、贅沢をした権力者や大金持に特に多かったといわれております。
近年、日本でも痛風は珍しい病気ではなく、欧米同様にごくありふれた病気であることが認識され、現在諸外国と同じくその頻度は、高い方に位置づけられております。痛風が発症する年齢、性別については、殆ど成人男性といわれております。この病気は、血液中の尿酸が増える高尿酸血症が原因と考えられ、尿酸値を上げないようにするのが一番の予防法です。 |
| Q2. |
尿酸値を上げないようにする点をもう少し詳しく説明していただけませんか? |
| A2. |
健康診断の血液検査で、血液1デシリットル中に、男性なら6.5〜7mg以下、女性は5mg以下が健康な目安といわれており、8mg以上だと治療が必要だといわれております。
食物に含まれる細胞の核の蛋白が消化されると尿酸が出来ます。この尿酸が関節に沈着し、それに刺激が加わりますと炎症が起き、痛風の発作になります。肉や魚、卵などを食べると高尿酸血症にかかりやすいので、治療は、その摂取を制限する食事療法が以前は中心でした。しかし、この食事療法と共に最近、薬物療法が一般化して参りました。 |
| Q3. |
痛風の治療するお薬にはどんなものがありますか? |
| A3. |
それには、大きく5つに分けられます。
まず第一に、痛風発作緩解剤についてお話ししましょう。これは、痛風の発作時の激しい痛みを抑えるお薬であり、痛風を根本から治す薬ではありません。発作の予感があった時服用するのが一番よく効きますが、発作が始まったらなるべく早く服用して下さい。勝手にたくさん服用しますと、悪心、下痢等の副作用が出ますから、医師、薬剤師の指示通りに服用して下さい。対象薬剤としては、コルヒチンがあります。
第二に尿酸合成阻害剤は、体の中の尿酸が作られるのを抑えるお薬です。使用上の注意としては、飲み始めた時、一時的に痛みが強くなることがあります。又、このお薬を飲んでいて痛風発作が起きた場合、勝手にお薬の量を変えたり、中止したりしないで、続けて服用して下さい。服用を忘れた時は、思い出した時すぐに服用しないようにしましょう。但し、次の服用が近い時は、忘れた分は服用しなくてもかまいません。対象薬剤としては、アロプリノールがあります。
第三に尿酸排泄促進剤は、尿酸の排泄を促すお薬です。このお薬は、血液を固まりにくくし、血栓が出来るのを抑えるお薬です。服用を忘れた時の注意は先程お話しした薬と同じです。しかし、アスピリンが含まれている風邪薬は、尿酸の排泄を抑えるためになるべく服用しないように十分注意して下さい。対象薬剤としては、プロベネシド、スルフィンピラゾン、ペンズブロマロンがあります。
第四に、その他の痛風治療剤として尿をアルカリ化して尿酸結石を防ぐお薬です。定期的に尿のpHを測定致しましょう。対象薬剤としては、配合剤(クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム)があります。
最後に、当院においても開設しておりますが、最近、漢方薬療法が注目されております。西洋薬は、あくまで合成されたお薬ですが、漢方薬は、自然界にあるもので、その人の体質に適した漢方薬を適宜合わせて処方するため、きめ細やかなものがあります。痛風そのものの治療に用いられる漢方薬については、医師にご相談なさって下さい。対象漢方薬としては、大柴胡湯、防風通聖散、防已黄耆湯等があります。 |
| Q4. |
日常生活でどのような点に気を付ければいいのでしょうか? |
| A4. |
痛風の発症の原因である高尿酸血症は、動脈硬化の危険因子であり、他の成人病を合併しやすく注目されております。最も大切なことは、高い尿酸値を正常に下げることです。尿酸値を正しくコントロールすれば扱いやすい病気です。ただ、このコントロールは一生涯行う必要がありますので、次のような点に十分気をつけて下さい。
日常生活では、
1. 急激な肥満を防ぐこと
2. 足指を良く使うスポーツ(ゴルフ、柔道、相撲等)は避けること
3. 頭脳労働や精神的緊張等のストレスを少なくするよう心がけましょう。
食事療法では、
1. 肉エキス、モツ類は避けること
2. 動物性蛋白、脂肪、お酒を制限すること
3. 果物、野菜、穀物類を主とすること
4. 太り過ぎを防いで水分を多量にとるように心がけましょう。
また、美食、多食で太らないよう、なるべく標準体重に近づくよう
カロリー摂取量を抑え、やや粗食にして下さい。 |
| Q5. |
最後にお薬を飲むことで、どのような注意が必要でしょうか? |
| A5. |
最近、痛風という病気の食事の制限は昔より減り、お薬を飲んでもらう薬物療法が不可欠となってきました。従って、我々薬剤師としても、痛風発作が治まったからといってお薬の服用を忘れたり、怠ったりすることのないように、患者さんに充分な服薬指導などをすることが、我々の仕事だと思っております。 |